最近のトレンドになりつつあるアップダウンサーブ。多少サーブが出ても以前ほど強い球で返ってこなくなったこと、カウンター技術の発達などの理由により、以前のようなショートサーブ至上主義と呼べるようなショートサーブ中心の展開から少し変化しているような気がします。
 それでも、ショートサービスは卓球のサービスにおける基本であり、習得すべきものであります。

 さて、巷にアップダウンサーブの指導法ややり方があふれかえっていますが、いまいち動画では伝わりづらい抽象的なものであったり、前記事 アップダウンサーブの罠のようなそもそもアップダウンサーブではないといったことまであります。確かにアップダウンサーブは難易度の高い技術であり、動画ですべてを語れる方が難しいでしょう。

 ただ、アップダウンサーブを出すにあたって、ダウンは簡単に行えるでしょう。今回はアップサーブについて。たった一つの関節運動が関与することを知っていれば、アップサーブは一気にわかりやすいものへと変貌します。今回はそんな関節運動の話。

 アップを可能にする関節運動、それは

 手首の橈屈運動


です。
 橈屈運動とは、手首を親指方向に動かす動きです。手首は4方向の動きがあります。つまり、手首を手のひら側に折り曲げる掌屈、手の甲側に動かす背屈、小指側に動かす尺屈、そして今回の橈屈の4種類です。この動きをサーブのスイングのインパクト時に加えることがアップサーブを出すために必要な動きになります。そして、この時ボールのインパクト点はボールのできるだけ下側をとらえるようにします。つまり、縦回転を出す動きの記事の中のボールの底を後ろにこする上回転のかけ方を手首の橈屈運動でおこなうことにほかなりません。

 前腕が前方向に振りながら、手首は橈屈運動、これはやってみればわかるのですが腕の動きと逆方向の動きを手首から先は行っていることになります。そういう点では、この体の動かし方もやや難しい体の動かし方でしょう。しかし、抽象的な感覚論よりも、関節運動を用いたこのアップサーブの出し方は、やり方さえわかれば非常に再現性の高いものとなります。
 また、このアップの動きは、前方向へのスイングが通常のサービスよりも少なく(手首は後ろ方向に動いているようなものなので)、上回転のショートサーブを出しやすいといったメリットもあります。

 簡単にまとめただけなのでこの記事だけですぐわかるかはわかりませんので、コメントで聞いていただければ答えられる範囲で答えさせていただきます笑