三連休に何個か記事を書き上げておりました。その一つが最近熱心になっている肩甲骨打法についての考察。だいぶ長編になってきていますが、あと数記事でひとまずの考察は終わるかと思います。今回は肩甲骨打法をバックハンドに適応した場合の話。


   前記事で定義した通り、肩甲骨打法の定義として肩甲上腕関節自体のボールの進行ベクトルに対して水平方向の運動を行うこと​としていました。しかし、その以前に上記とは異なる定義も提唱していたことは覚えていますか?


   上記の通り、part3では肩甲上腕関節自体の前後の動きと定義していましたが、3.5では水平方向の動きといたしました。つまり台に水平に前後の動きに加えて、左右の動きも肩甲骨打法に用いることができるということです。
   肩甲胸郭関節の内転→外転がフォアハンドにおける肩甲骨の動きとすると、バックハンドでは外転→内転の動きになるということは自ずと導き出せると思います。しかし、この動きは肩甲上腕関節の後→前の動きになりますが、これはボールを打球する動作において意味を成さない動きです。少なくともボールに前ベクトルの動きを加える際に必要な動作ではありません。
   肩甲胸郭関節の内転→外転運動における肩甲上腕関節の動きで重要な動きは左→右(右利きの場合)ということになります。基本的にバックハンドは体の正中から左半身で打球する技術であり、適度な前ベクトルを加えることがフォアハンドに比べて難しいかと思います。そのため、バックハンドはフォアハンド以上に相対的3hit理論を行うことが必要になってきます。

      
  つまり、バックハンドにおける肩甲骨打法とは肩甲上腕関節自体の動きを用いて相対的3hit理論を満たすための動作を加えることと説明することができます。外転→内転運動の動作初期には後→前ベクトルの運動も存在しており、そちらを本質と捉える方もいてもいいかもしれません。

   上記の肩甲骨打法を説明するにあたり、フォアハンドよりも重要な条件が加わってきます。それは、スイングの序盤で打球をすることです。理由は単純明快であり、先述した通り、肩甲骨外転→内転動作の初期はフォアハンドよりは軽微ですが前方向のベクトルが存在しています。しかし、逆にいうと動作初期以降は前→後の後ベクトルに変わってしまっていることになります。これだと全く肩甲骨打法の意味がありません。さらに、この段階での打球時は
①肩甲上腕関節の前ベクトル 
②肩甲上腕関節の横ベクトル 
③肩甲上腕関節自体の後ベクトル 
④肩甲上腕関節自体の横ベクトル
の4種の動きが存在しています。②と④は同方向の動きなため問題はないのですが、①と③はボールにとって相反する動作。安定した打球を打つことは難しくなってしまいます。そのため、バックハンドの肩甲骨打法は打球始めにインパクトが来ることが重要視されます。
   そして、前記事の通り、肩甲骨打法は誰しもが行われている関節動作であり、上記のことは一般的なバックハンドにも同様に当てはまる事柄です。


    なお、バックハンドの肩甲骨打法を顕著に行なっている打法、つまり表現型のひとつに居合抜き打法があることは想像に難くないと思います。松平選手の動画を見ながら記事を読んで頂ければ幸いです。