考察を進めています、肩甲骨打法。
前回までをまとめると狭義でも広義でも「肩関節」の中心は肩甲上腕関節であり、その次に肩甲胸郭関節が補助的に重要になる 、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節の主要筋は全く異なっており、運動性、関節の可動性からも肩甲上腕関節が肩関節の中心であることは変わりない ということになります。しかし、握力のことからも分かる通り、肩甲胸郭関節単独においても運動強度を高める可能性は残されています。
さて、関節運動においてはやはりこの人の記事。
今回は彼の上記の記事から肩甲上腕関節の運動と肩甲胸郭関節の運動は独立しているか否かについて抜粋、考察をしていきたいと思います。
結論から言うと、独立した動きは可能と考えています。
前記事では、肩甲骨が動く機序として、肩甲上腕関節と連結していることによる二次性の関節運動に伴うもの、肩甲胸郭関節周囲筋に伴う筋原性のものの二つがあると説明しました。さらに細かく話を進めると、肩甲上腕関節が動くにも筋肉の収縮が必要となり、肩甲上腕関節の主要筋は肩甲胸郭関節とは別ものであることも示した通りです。そもそも関節運動は、以前考察した通り筋収縮に伴っておきる事象なのであり、つまり用いる筋肉が違えば、独立した動き自体は可能であると考えます。
しかし、それがどれほど重要なのかというとそれは定かではないかと思います。筋性単独の肩甲胸郭関節の動き自体はその可動域もそれほど高くなく、また、筋収縮単独で行うという不自然な動きを私は推奨しないためです。
では、上の図で示した肩甲骨の動きとは実際にはどのような動きなのか。
肩甲上腕関節自体の位置を動かすための動きがひとつ考えられます。先に述べている通り、肩甲骨は上腕骨とつながっており、肩関節の中心となる肩甲上腕関節の動きに付随して肩甲骨が動きます。しかし、肩甲骨と上腕骨が接続しているのであれば、肩甲骨が(筋原性に)動くと、それに付随して上腕骨も動くことにも繋がり、それは肩甲上腕関節の移動ということにもなります。
これの意味というのは次回以降しっかり考察していければと思います。
コメント
コメント一覧 (4)
3hit理論を自分なりに行ってみて
打球の時に肛門が上がる感覚があるのですが
正解でしょうか?
ブログ、全て読みました。勉強になります。
私も同じくlivedoorでブログを書いていまして、高校時代の全国に行ったり、戦型や、作戦、心境などを過去の話として書いています。お暇な時にでも読んでやってください。「卓球の人生(うつ病になった経緯)」シリーズで書いています。4から読むとスムーズに読めると思います。どうかよろしくお願いします。
http://blog.livedoor.jp/ippei0528/
返信遅れまして申し訳ありません。
さて、ご質問いただいたことについてですが、その感覚で問題なく入るのであれば正解ということでいいと思います。
というのも、3hit理論は打点、スイングの基本事項を述べているものであり、個々の細かいフォームは論点ではないです。最近私の周りには大矢選手の打法と馬龍選手のスイングの共通点を述べた理論という風に説明したりしています。
肛門があがる感覚というのが文面だけでは判断しかねますが、外肛門括約筋などをはじめとした臀部の筋骨格群、もしくは膝関節の伸展運動を始めとした下肢の垂直方向の運動を表しているかと推測します。その過程においては垂直方向な運動であるがゆえに3hit理論を満たしている可能性があります。しかし、上記の運動がcliticalにスイングに影響していないだけであり、本来関係のない運動によるスイングの乱れ(つまり3hit理論の崩壊)を示唆するものとも取れるので、一概には言えないところかと思います。
前の書き込みから肛門に効く以外の身体感覚を自分なりに探ってみました。
・口内の舌の動きが従来とは違う動きをする。
例えばラケットの持ち手は右でフォアハンドの舌の動きは従来であれば右から左。
3hit理論では逆に左から右に動いてました。
・3hit理論で打球した方が腹圧がかかる。
・テイクバックの時には大殿筋下部に効き打球時には
大殿筋上部が効く感じがあります。
・股関節の外転、外旋、伸展が上手く使える感じがします。
・腹式呼吸と逆腹式呼吸で3hit理論のスイングをすると
、腹式呼吸は横方向に、逆腹式呼吸は縦方向に円を描く
スイングの違いを感じました。
説明が下手で失礼しました。