私やバルサミコ氏の記事で頻出する3hit theory。


  表現に差異はあれど、この理論で言いたいこととしては、過度な前ベクトルを抑える、ボールを返すという卓球の大前提における最小の超基本原理であるということです。
  しかし、今まで3hit理論の記事においては総論部分、もしくは裏ソフトにおける各論部分までしか記載をしていませんでした。バルサミコ氏の方でも確認した限りでは言及していないと思います。
  今回のテーマとして表ソフトにおける3hit理論について少し考察していければと思います。


   さて、表題の通り表ソフトにおける3hit理論ですが、はじめに結論から書くこととします。それは


  表ソフトにおいても3hitの基本原理は全く変わらない。しかし、裏ソフトよりも引きつける「打点」について考える必要がある

​ということです。
  読んでいる方で3hit理論において表現が当初とやや変更されていることに気づいている方もいるかと思います。それは打点についてです。
具体的に述べると

・当初は体に引きつけて打つことが3hit理論という説明
・現在は自分が打つ打点までボールを引き寄せるという説明

  バルサミコ氏側にも確認しましたが、途中でニュアンスが変えていることは認めておりました。つまり、以前は体付近にある打点における理論であった3hit理論の説明が、体付近でなくても適応される理論になった、もっと正確にいうと当初より体付近である必要はないと結論づけていたものを徐々に言語化していった、ということになります。現時点での3hit理論は自分が打てる打点において過度な前ベクトルをかけない、ボールを返すための最小の基本原理であると説明できます。

   ではこの原理の表現の差が、表ソフトにおいてどのように関係して来るのか。そのひとつの考え方に

  表ソフトをはじめとした異質ラバーを使用するにあたって打点は二つ必要になる

​ということです。裏ソフト使用者でも打点が複数必要ですが、異質ラバーを使用するにあたってはこの違う打点を持つというのは裏ソフト以上にシビアに考える必要があるということです。

   その理由のひとつに、表をはじめとした異質ラバーは裏ソフトと比較してできる技術が限られる、返球の選択肢が少ないことが挙げられます。異質ラバーは裏ソフトと比較して回転がかけづらいのは自明のことでしょう。それによって回転をかけることで返球が可能になる技術が行えない、行いづらいということになります。よく挙げられる例として、ネットより低い弾道の球に対しての返球です。裏ソフトであればドライブで弧線に返せるものが、異質ラバーだと弧線を描きづらいために、球の球速を落としたりただ合わせて返すだけといった選択肢をとる場面が多く考えられます。
   最近では粒高の十八番であったカットブロックも裏ソフトドライブマンも使用するような環境に変化していますし、裏ソフトでできない技術というものはかなり少なくなっていることと思います。


   その制限されたラバーにおいてその対応としてどうするか。その打法ができる打点で打てばいいということです。わかりやすい例としては、表ソフトにおけるミート打ちです。以前の指導はとにかく頂点で打つことを徹底的にたたきこまれました。これは打球の頂点が基本的にはネットより高い位置にあり、最もミート打ちのしやすい打点であることから起因します。しかし、中級者・上級者の方、そうでなくてもトッププロの試合を見ていてもわかるように、表ソフトユーザーがすべての球を頂点で捉えているということはありえません。多くの方は、頂点で打つ場合と同じくらいの割合で体に比較的近い打点でも打っていることがわかるかと思います。
  つまり、①当初の3hitにおける体付近に引き寄せた打点のほかに②頂点(もしくはその近辺)の打点​が存在しており、その②の打点においても3hit理論が適応される、適応させる必要があるということになります。


  以前にも類似した記事を挙げていますので以下に転載しておきます。
  話の切り込み方は今回と真逆ですが、論点としては同様の部分に焦点は当たっています。


  今回はこれくらいで。もう少し具体的なことも述べていきます。